活動報告

どうゆうき

▼2年前、「なぜ、経営者団体において障害者問題委員会があるのか」を明らかにしたいとの思いで、先輩経営者の志に学ぶべく4名の方々をお訪ねしました。皆さんから、「自主・民主・連帯の精神を誇りとし、人間尊重の経営を貫いて今日まで生き抜いてきた」と伺い、意を強くしました。中でも、中同協顧問である田山謙堂さんの「誇りの源泉は、同友会理念が正しいという確信にある」とのお話に感銘を受けました

▼「自主・民主・連帯の精神」は、深い意味で「生命の尊厳性」「個人の尊厳性」「人間の社会性」と解釈されています。すべての人間は生まれながらにして幸せになる権利を持っており、人間尊重とは、それを日常の中でどう具体化していくかです。企業にとって競争は自明の理ですが、同友会では誰もが持つ可能性を発揮することが企業発展の原動力と考えており、その対象として障害者も健常者も変わりはありません

▼社員旅行でディズニーランドに行った時のことです。知的障害のS君が「社長、ここの社員教育はすごいね。ぼくのような子にも優しくしてくれる」と言いました。「ぼくのような子」という言葉に、偏見にさらされてきた彼の人生を垣間見たような気がしました

▼障害ゆえに望むことを十分に追求できない人たちを支えるのは、「人を生かす経営」をめざす私たちの使命であると言えます。この運動には、「涙」と「笑い」と「怒り」と「感動」があります。その経験から得たものを胸に刻みながら、人間尊重の時代を創る確かな歩みを進めていこうではありませんか。

障害者自立応援委員長  杉浦 昭男