活動報告

農業部会(6月29日)

農業の雇用から学ぶ

鈴木 晋示氏  (有)こだわり農場 鈴木

自社の現況を意見交流する参加者

補助金依存からの脱却

「農業経営者の雇用実践例から学ぶ」とのテーマで、こだわり農場 鈴木の鈴木晋示氏より報告いただきました。

群馬同友会代表理事の山岸良一氏の著書をきっかけに、同友会に入会した鈴木氏は、入会後に初めて自社が営業赤字であることに気付いたといいます。各種補助金に依存した経営を見直し、これに頼らない経営の柱が必要と、キャベツやしいたけ栽培、クレープ店経営と事業を広げることが転機となりました。

それまで春秋に仕事が集中しており、ライス・育苗センター事業を導入しても、結局繁忙期が重なるだけ。転作により常時雇用が可能となりましたが、これが補助金依存の主たる原因です。しかし、前述の事業により年間通しての繁閑期の波が抑えられ、現在は部門別の強靭な会社組織をとっています。

社員が入社する経緯はさまざまですが、鈴木氏は他社の取り組みを素直に真似し、社員を信じ任せているといいます。今では皆、経営理念を理解して自発的に学生へ伝える等、会社になくてはならない存在へと育っています。

人との縁や繋がりの大切さを説く鈴木氏。農業には多種多様な人材を受け入れられる土壌があり、その人たちを生かして強靭な経営をしてください、と締めくくりました。

グループ発表では、今の学生は理念や働きがいを重視して企業を選択しており、そうして選ばれる企業づくりが必要なこと。創業時の想いを改めて見直し、それを将来にわたって実践するためにも採用・仕事づくりが欠かせない、との意見が上がりました。