活動報告

どうゆうき

▼2度の延期の末、昨年10月に消費税率が引き上げられました。この決断の遅れが、現場に大混乱を招きました。増税により消費が冷え込まないよう、キャッシュレス決済時のポイント還元や軽減税率などの施策が導入されましたが、中小企業は異例の増税政策に翻弄されました。キャッシュレス決済の推進で、スーパーマーケットを経営する弊社ではそれに対応するレジへの入れ替えを余儀なくされ、導入だけで大きな費用がかかりました。還元の恩恵が得られても、いつ回収できるのか疑問です。大変な出費で中小企業にとって重荷となり、手放しでは喜べません

▼「5%還元いたします」のポスターがあっても、増税初日からの対応はできず、お客様には大変ご迷惑をおかけしました。結局、弊社が対応できたのは1カ月も経ってから。全国では7割ほどしか間に合わなかったと聞いています

▼クレジットカードの利用で困るのは企業側です。決済手数料は多いところで4%と聞いており、スーパー業界では純利益がなくなるほどの負担です。また入金までに日数がかかるため、キャッシュフローで大きな影響を受け、現金が不足する場合もあり得ます。唯一の救いは、5%のポイント還元が中小企業のみの適用だったことです

▼しかし、いざ導入となると、キャッシュレス決済を年配の方に浸透させるのがいかに難しいかを痛感しました。決済方法も様々で、弊社のレジもすべてには対応できません。キャッシュレス決済には難題が多く、それらを解消できるような経済の仕組みづくりに早急に取り組んでほしいと願います。

相談役  山田 博比古