活動報告

2021年度 愛知県への政策提言

地域経済の質的転換を目指す総合的政策を提言

愛知県との意見交換会の様子(2019年8月28日)

2001年より続く愛知県への政策提言

愛知同友会の政策提言活動は、「99ビジョン」で「地域社会と共に歩む中小企業」を掲げたことをきっかけに、2001年よりその取り組みがスタートしました。以後20年近く継続して取り組まれ、現在では県下でも唯一の、中小企業と地域を巡る諸問題を総合的に扱ったものとなっています。

今年度の政策提言は、例年通りの比較的短期的かつ、中小企業経営が直面している具体的課題を扱った「重点要望項目」と、同友会運動全体における中長期的課題を扱った「重点提言項目」とともに、新型コロナウイルス感染症にともなう第5次緊急要望も兼ねて作成。

全体で344項目(昨年度対比63項目増)で構成されています。

今年度の重点的切り口

今年度の政策提言では、コロナ禍と今後も続く景気低迷期に中小企業経営が直面することが予想される問題に力点を置いています。具体的には次の4点です。

  1. 景気の2番底、3番底、あるいは年末に向けた追加の資金需要への、追加的な支援。
  2. 雇用状況が極めて厳しいなかでの国民消費の立て直し。
  3. 経済社会活動を安定的に再開していく上で不可欠な、検査・医療体制の拡充。
  4. 企業業績が借入返済が可能な水準にまで回復する以前に元金返済が始まった場合の追加的な中小企業支援。

集中から分散、持続可能性の実現を

また、ポスト・コロナの地域経済のキーワードに、分散型経済システムへの転換や、持続可能性の追求の加速が指摘されている点も踏まえ、エネルギーシフトに基づく、持続可能な経済社会システムの構築を提案しています。

さらに、「ビジネスと人権に関する国連指導原則」、「持続可能な開発目標(SDGs)」とを関連付けつつ、「基本的人権の保護・実現」を中心に据えた地域経済の質的転換に向け、それを支える中小企業の自立化を中小企業憲章、愛知県中小企業振興基本条例の精神の具体化で実現する観点からの提言としてまとめられています。


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