活動報告

どうゆうき

▼近年、地元大学からの講師依頼が増え、会員経営者が自らの経営体験や企業実践を学生に語る機会が増えています。愛知同友会では昨年度、のべ数で16大学から98の講義依頼があり、会員経営者・事務局合わせて65名が登壇しました。私自身、大学で「中小企業論」を担当して3年目になります

▼今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、依頼のあった授業もほぼすべてが中止となりました。後期に入ってようやくオンラインやハイブリッドなど、これまでとは異なる方法で授業が行われるようにはなりました

▼私の授業では大学指定のオンラインソフトを使っていますが、「Zoom」と違ってネット上での対面はなく、一方的に流れる授業動画を学生が随時見てレポート作成を行うスタイルです。学生の「顔」が見えないのは辛く、他の経営者の講義も似たような状況だと聞いています。もっとも、大学に通えず先生方や学友と満足に交流できない学生たちが一番辛いことだと思います

▼授業方法は変われど、講義では個々の経営者に自らの生い立ちを含めた企業実践を語っていただいています。「現実は理論より豊かである」といわれます。学生にとって、中小企業で働く人の話には意外な発見や驚きもあり、「中小企業とは」をより深く認識できることでしょう。講義を通じて、企業家が人生の『語り部』であることが、「中小企業憲章(前文)」の「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」の実現だと確信しています。コロナが落ち着き、対面での授業が早く行えることを望んでいます。

専務理事 内輪 博之