活動報告

どうゆうき

▼今年は経営者にとっても同友会にとっても苦難の1年だったと思います。年の初めに思いもよらない新型コロナウイルスの発生が世界中の経済を止め、飲食業、観光業をはじめ、あらゆる分野の中小企業に深刻な影響を与えました。そうした中でも私たちは「なんとしても生き残る」をスローガンに、互いに励まし合いながら困難に挑んでいます

▼世界には環境問題、経済や民族間の対立問題などもあり、先行きを不安にさせています。しかし一方では、未来に向けた確かな流れも感じられます。国連がSDGsで掲げる17の目標や、働き方改革推進の流れです。それらの中身は元来、同友会運動が求めてきた「生きる、暮らしを守る、人間らしく生きる」を具体化したものだといえます

▼10年ほど前、故赤石義博さん(元中同協顧問)から「全社一丸体制実現の原動力と人類が求めてきた最高の価値、生きる・暮らしを守る・人間らしく生きる、をめざすことは1つのものという糸口を掴んでくれた。同友会運動の歴史はそれを磨き上げる歴史であった」という話を聞きました。いつの時代も人は平等で、安全に、生きがいを持って生きることを望んできました。そして、それを目指すことが人々の心をまとめる力になるのです。改めて、戦後間もない時代の先輩経営者が同友会理念の中心に据えた「自主・民主・連帯」の精神の先見性・普遍性に驚かされます

▼世界は今、多くの困難を乗り越えて変わろうとしています。その未来に、同友会運動は不可欠なものです。同友会運動に自信を持って、共に発展させていきましょう。

理事  高瀬 喜照