活動報告

公正取引委員会との意見交換会(3月10日)

価格転嫁を阻む商習慣一掃へ
~取適法施行の現状と課題

あいさつする公正取引委員会の渡部中部事務所長

通算7回目の公正取引委員会中部事務所(以下、公正取引委員会)と愛知同友会との意見交換会が開催され、公正取引委員会より渡部良一中部事務所長と前田豊総務課長、愛知同友会からは高瀬喜照会長、加藤昌之代表理事など11名が出席しました。

まず公正取引委員会の前田総務課長から、2026年1月1日に施行された「中小受託取引適正化法(取適法)」のポイントを中心に、最近の活動状況が説明されました。

賃上げ原資の確保

今回の取適法の施行は、急激な物価上昇を上回る賃上げを実現するための原資確保、構造的な価格転嫁の実現を図っていくために、阻害要因となる商習慣を一掃していくことで取引を適正化し、価格転嫁をさらに進めていくための検討を行った結果なされたものです。

旧下請法からの主要な改正点として、まず協議に応じない一方的な代金決定の禁止が導入されました。受注側が価格協議を求めたにもかかわらず、発注側が拒否や先延ばしをし、必要な説明をせずに代金を据え置く行為は違反となります。また、受注者の資金繰り負担を軽減するため手形払いの禁止が盛り込まれ、支払期日までに代金満額相当の現金を支払うことが義務付けられました。

すべての企業が社会的責任を

さらに、対象範囲も拡大され、荷主から運送事業者への委託が特定運送委託として新たに追加されました。また、資本金基準の適用を逃れるケースに対応するため、従業員数(製造委託等は300人基準)に基づく規模要件が新設されました。

意見交換では、金型を長期間にわたり無償で保管させるといった行為も、不当な経済上の利益の提供要請として規制されることが共有されました。社会全体での公正取引の実現に向けて、企業規模を問わず、すべての企業が社会的責任を果たしていくことが確認され、意見交換会の締めくくりとされました。