国家と中小企業の関係
~企業経営と平和
青木 義彦氏 (株)サンテック
太郎良 浩次氏 (株)アーツネットウェーブ

戦争は中小企業に何をもたらすか
経営者大学(通称・同友会アゴラ)は同友会理念とこれまでの運動を踏まえ、経営者が直面する経営、社会、地域の課題を深く考える場です。第3講座では企業経営と平和について議論を深めました。
まず青木義彦氏より、「戦争は中小企業経営に何をもたらすか」を問題提起。戦時経済期の中小企業は、物資の軍需産業への優先的投入、軍需に貢献しない企業の事業転換、労働者の徴兵などに苦しめられた歴史があり、中小企業にとって戦争とは経営、事業継続、自分たちで未来を決める自由が奪われることだと指摘しました。
同友会の「中小企業は平和な社会でのみ繁栄を続けることができる」という理念は戦争がないことだけではなく、中小企業が自立して経営できる条件があって初めて本当の意味で繁栄できることであり、平和はその社会条件の成立と提起しました。

平和を発展的に考える企業経営とは
続いて太郎良浩次氏より、平和学の父と謳われるヨハン・ガルトゥング博士が提唱した「2つの平和と3つの暴力」より、平和には消極的平和(物理的な戦争、殺傷、テロといった「直接的暴力」が存在しない状態)と、積極的平和(直接的暴力に加えて、貧困、不平等、抑圧、差別といった「構造的暴力」や「文化的暴力」が解消される状態)があると紹介されました。
平和とは戦争の有無に限らず、その背景にある構造的暴力や文化的暴力をなくしていくことが重要で、同友会運動の役割は直接的暴力が起きる要因となる差別や分断、孤立、不公平を減らしていくことであり、「人を生かす経営」の実践こそが中小企業にできる最も身近で現実的な平和への貢献だと提起しました。
報告を基に同友会運動として平和をめぐる問題にどう向き合うか討議。中小企業が自立して経営し人間尊重経営が成り立つ社会条件を、自社の経営実践に引き寄せ考えること。人を生かす経営を実践する企業を地域に広げ、社会を支える価値観を変える主体となることを共有しました。










