活動報告

第18期役員研修大学 第4講座(8月21日)

経営指針と自社実践

青木 義彦氏  (株)サンテック

指針と自社実践を不離一体で報告する青木氏

社員を巻き込む

第18期役員研修大学・第4講座では、経営指針と自社実践とのテーマで、サンテックの青木義彦氏に報告いただきました。

労使関係の悩みから同友会に入会した青木氏は、入会後に自社の社会的存在意義を考えさせられたといいます。そして会で学んだ同友会理念や指針を素直に社内で実践し、経営指針を作成しました。

青木氏は当初より、指針作成の手引きや労使見解を幹部と読み合わせる等、形にはこだわらず彼らを巻き込んで、何か会社へ持ち帰ろうと会合には率先して参加したといいます。結果、参加した幹部が自身の経営への想いを汲み取ってくれ、彼らのおかげで指針が完成したといえる程です。それでも作成して3年程は一般社員の理解を得るのに苦労しました。

自社の存在意義を構築

会社はその企業単体で完結していることはなく、社会の一員として様々に繋がりながら事業を行っており、社会に必要ない会社は存続できません。そのため、企業が自身で存在意義を構築する必要があります。指針を通して、その意義を社員と常々議論してきたこと。そうした社員が50代まで年齢を重ねる過程で、経営者と社員が指針を通して交わした約束を守るようになり、一体として経営に向かい合え、取引先が激変する厳しい業界の中でも会社が存続しています。

指針は、仕事確保や技術向上に向けて、経営者と社員、社員間が議論する題材であり、経営者と社員との関係を支えてくれる道具でもあると青木氏は話します。また、人口減少・経済成長率の鈍化により、企業規模を縮小するという考えもあるかもしれないが、社内での活発な意見交換から指針の理解者が現れ、社員間で自然と議論されるようになった姿を見て、組織化を図るこれまでの経営の正しさを再認識したといいます。今後の指針の展望や、企業変革支援プログラムの活用例を挙げ、報告を締め括りました。

参加者からは、指針作成に社員を巻き込む重要性や、指針の根底にある労使見解の重みを再認識したとの声が上がりました。