活動報告

名古屋第3支部 例会(1月22日)

リニアが拓く未来

森川 高行氏  名古屋大学未来社会創造機構教授

12年後のリニア開通へ向け、長期ビジョンを考える

12年後のリニア開通へ向け、長期ビジョンを考える

期待と危惧

2027年に東京・名古屋間のリニア中央新幹線開通が予定されたことに伴い、名古屋圏は新たな役割を期待されています。名古屋第3支部例会では名古屋大学教授の森川高行氏を報告者にお迎えし、12年後の名古屋がどうあってほしいか、また私たち中小企業がどう関わっていくべきかを考えました。

リニアの開通で東名阪の移動時間が大幅に短縮され、3都市間エリアを1つの巨大都市圏と捉える「スーパーメガリージョン」が形成されると予想されます。一方、名古屋の都市、経済機能などが東京へ吸い取られてしまう「ストロー効果」と呼ばれる懸念もあります。それを回避するには、スーパーメガリージョンでの名古屋の貢献を考えることが一番です。

名古屋の魅力を発信

東名阪を結ぶ東西軸の真ん中にある地理的メリットと、南北軸(北陸・伊勢地方)との連携で「中部圏」として生きていくこと、東京や関西にはない「人間関係の濃さ」という田舎らしさが、今後の街づくりに活かされます。ものづくりを活かした交通システムによる先進的交通街づくりや、名古屋駅へのアクセシビリティの向上、名駅地区の開発の必要性に触れ、名古屋圏の街の魅力を世界へ情報発信していくことの大切さも熱く語られました。

リニア開通により名古屋が通過地点になるとの不安は消え、未来への希望が持てる報告を聞くことができました。中小企業経営者として今後すべきことや関わり方について共有することができ、長期ビジョンを考える機会の持てる支部例会となりました。

(株)ケアコンシェルジュ  江上 幸江