人を生かす経営の実践が企業の未来を切り拓く
~労使見解の真髄が企業を生かす
広浜 泰久氏 (株)ヒロハマ(中同協幹事長)
同友会の財産を活用
広浜氏が現在の会社に入社した当時は、会社と労働組合との対立が激しく、ストライキが当たり前のように行われている状況でした。同友会に入会し、労使見解を見た瞬間、「もっと早く(この本に)出合っていたら」と悔やんだといいます。そして、社員の働きがいや将来設計を保証し、いかに環境が厳しくとも経営を維持・発展させる経営者の責任を全うするため、同友会の学びを企業経営の随所に生かしていきました。
例えば自主・民主・連帯の社内での実践です。また道徳的な言葉で誤魔化さず、科学性・社会性・人間性のバランスを取った経営指針の展開が必要といいます。
経営指針に基づく経営のポイントでは、すべての課題を盛り込むこと、社員各自がPDCAを回せるよう自ら計画を立てることが重要だと指摘しました。そして、経営指針の実践は、自分だけではなく、お客様・社員・仕入れ先・地域のためでもあることを自覚し、継続してやり続ける覚悟が要ると強調しました。また、途中で経営指針を辞められない仕組みを作っておくことも大切と念を押しました。
同友会の諸先輩が、創立当初の何もない状態から、3つの目的や、自主・民主・連帯の精神、労使見解という財産を積み上げてきてくれました。この財産を活用して最大の成果を出していく、それが先輩に対する恩返しになると締めくくりました。