活動報告

金融アセスだより(第121回)

経営に必須な金融知識

私は独立する前は銀行員でした。銀行員時代に一番感じたのは、総じて中小企業経営者には「自社の決算書が読めない」「融資のことは全くわからない」といった方が多かったことです。

経営者は会社を守っていかなければいけません。決算書などの財務内容から自社の課題を見つけ、改善策を考える責任があります。果たして、決算書も読めないのに経営計画が立てられるでしょうか。

また資金繰りを安定させるために、銀行と上手く付き合い、自社に最適な条件を引き出せるようにしていくのが賢い経営者だと思います。銀行は、金利を下げたり、経営者保証を外すなど、自行の利益に繋がらないことは教えません。そのため、銀行員と対等に話せるレベルの金融知識が必要です。

金融委員会で共に学びを

金融の勉強をしている経営者は、銀行員に教えられずとも自ら提案をします。「この融資は使えないの」「保証を外せないの」といった具合にです。金融知識を習得していくことは、会社の財務を盤石にすることに繋がります。

金融委員会では、金融に関する会員同士の有益な情報のやり取りが行われています。元銀行マンから見ても、かなり深いところまで勉強されている方もみえます。

金融知識を習得することは、中小企業の経営者にとって必要なことだと私は思います。

(株)田烏経営研究所  田烏 武