経験交流から見えたもの
~ローカルベンチマーク学習会(第3回)
金融関連の情報交換
9月の金融委員会は豊橋市で開催されました。
まず参加者全員から、金融機関との最近のやりとりについて、どんなことがあったかを話しました。その中では、金融機関からの誘いによる借換え、これまで不要だった手数料がかかるようになったこと、個人保証を外す交渉をして承諾されたこと、私募債の発行を持ちかけられたことなどが挙げられました。
次に、委員長の出原直朗氏からローカルベンチマーク(通称・ロカベン)について概要説明を受けた後、それぞれが実際にやってみました。出原氏(製造業)と副委員長の私、安藤(サービス業)のロカベンを例として示しながら進めたことで、参加者からは分かりやすいとの感想がいただけました。また、経営指針を作成する過程と共通する項目があるため書きやすいという意見も聞かれました。
ロカベン提出で成果も
ロカベンは、中小企業庁が企業の経営状態の把握を行うツールとして作ったもので、経営者と金融機関・支援機関等が同じフォーマットを使うことで、事業の課題や成長性などを共通理解しやすくするものです。金融機関は、融資審査にあたって事業性評価のウェイトを高めるよう金融庁から指導されており、ロカベンはその最初の段階ともいえるものです。
実際、金融機関にロカベンを提出した結果、金利が下がったという事例も出ています。自分だけで作るのが難しければ、金融機関と相談しながら作ることもできます。
毎月の金融委員会に豊橋から参加している杉浦多恵氏によれば、東三河支部ではロカベンは「未知の言葉」で、参加者の多くに戸惑いが見られたようです。一方で、学習会を通じてその重要性は伝わり、「有意義な時間だった」と好評を得たといい、「これを機に、少しずつでも金融委員会やロカベンのことを広げていきたい」とコメントをいただきました。
安藤不動産 安藤 寿