活動報告

南尾張支部 経営者の集い(9月21日)

任せる勇気 ~未来を見据えた会社づくり

石川 祐輔氏  (株)カナマル

石川祐輔氏

現場を知らずに入社

南尾張支部増強例会「経営者の集い」が、「任せる勇気~未来を見据えた会社づくり」をテーマに行われました。

報告者の石川祐輔氏はカナマルの4代目です。同社は昨年、100周年を迎えました。もともとは布を織る織機を製造していましたが、時代の変化に伴い、規模の大きい特殊な溶接や機械加工、組み立てなどを現在は行っています。

音楽好きな石川氏は大学卒業後、音楽に関わる仕事に就いていましたが、後継者問題から祖父が経営する同社に入社。ところが、1社依存の傾向が強い経営であったため、リーマンショックの影響で売上が激減してしまいます。

現場を知らずに入社し、会社が危機の状況で経営権を譲られた石川氏は何をしてよいかわからず、困っていたところで同友会に入会しました。

「地域社会に愛される会社」を目指す

責任は全て自分が持つ

「全ては経営者の責任」「会社の全ての能力をフルに発揮させる責任がある」といったことを、石川氏は同友会の役を受けることで実感し、社業でも実践していきます。

当時は部品の溶接が主な仕事でしたが、お客様の要望を受け、組み立てまで行うことを社内で提案します。初めは反発を受けましたが、話し合って問題点を挙げていくうちに、解決できないことはほとんどないことに気づき、仕事の幅が増えました。また、営業経験のない社員に営業を任せたところ、思わぬ好成績を上げたこともありました。

こうした経験から石川氏は、「自分ができないことをお願いすること。社員自身が判断できない、できること・できないことを見極め、できないことを経営者がやれるように努力することが、任せることにつながるのではないか」と報告をまとめました。

八千代産業(有) 北川 和俊