活動報告

名古屋第5支部「地域学習会」(10月29日)

地域活動のすゝめ

亀井 則宏氏  ヘルメス(株)

「会社は地域の一員」と語る亀井氏

会社は地域の一員

名古屋第5支部では「地域学習会」を開催し、支部内外から43名が参加しました。

同友会理念のひとつに「国民や地域とともに歩む中小企業」がなぜ掲げてあるのか、会社や自宅のある地域で中小企業は何ができるのかを考え、「地域とともに」の第一歩を踏み出すきっかけにしようと、この学習会は企画されました。報告者のヘルメス代表取締役の亀井則宏氏(名古屋市条例推進協議会/港地区)からは、「同友会としての地域活動のすゝめ」をテーマにお話しいただきました。

当初、亀井氏は地域を、「自社と取引をする商圏」と考えていました。しかし、パートを含めた社員の多くは会社のある港区の近隣の住民で、地域の雇用を担っていることや、「自宅の隣に自社があったら受け入れられるか」という問いに自信を持って「受け入れられる」と答えられない自分がいたことで、「地域で認められる会社」を目指す必要性に気づきます。

地域防災を題材とした地区例会で「会社は地域の一員」という意識が芽生え、地域に対する亀井氏の姿勢は大きく変わりました。愛知大学の鈴木誠教授と港地区有志で行った地域研究会や学習会、港区役所との懇談会や意見交換を通して、中小企業が地域と繋がる必要性を深め、「地域とは自社の立地する場所である」と確信したと強調しました。

やれることから

港区は大地震が発生したら96分で3.2メートルの津波が来ると想定されています。それを地域住民の社員も知らなかったことに驚きつつも、いざという時に経営者としてどう対応するのか、地域活動を通して考えることができたと話しました。

また、自社が関わる活動が地元紙で紹介されると社員がそれを誇りに感じてくれた体験から、「地域とともに」の取り組みの意味が改めて確認されました。

「地域活動の成果が現れるには時間がかかるからこそ、『誰かがやる』ではなく自ら手を挙げ、数人からでも集まって地域を学び知り、できることから始めてほしい。これからの時代を担う青同所属の若い会員にこそ積極的に参加していただきたい」と呼びかけ、報告を締めくくりました。