活動報告

東尾張支部例会「ウィズ・コロナ時代を見据えた経営計画の見直し」(10月30日)

新しい時代のビジョン経営

吉田 幸隆氏  エバー(株)

コロナ禍でも学びを深める

経営の目的を自問自答

エバー代表取締役の吉田幸隆氏を報告者に迎え、東尾張支部増強・人を生かす部門合同例会を開催しました。同社は自動車部品の金属プレス加工や金型製造を行い、多様な国籍の社員と共に発展することを目指している企業です。

吉田氏は入会当初、会社を大きくしたいという思いで同友会に参加していましたが、リーマンショックや東日本大震災など幾度となく訪れる危機のたびに、「何のために会社を経営しているのか」を自問自答しました。そして社員と関わる中で、多くの失敗の中にも小さい成功体験を積むことで、社員の自主性・自発性が育まれたのではないかと考えます。一方では、それを見守る経営者の姿勢を試されてもいたと振り返りました。

共同求人に取り組んだ際には採用チームをつくり、自社がどのような会社であるかを議論しました。当初は「この会社」と言っていた社員が「私の会社」「僕の職場」と言うようになり、「エバーはやりたいことが見つかる会社、やりたいことを応援してくれる会社」だと会社への想いを語ってくれ、吉田氏自身も社員からエールをもらったと言います。「共同求人には学びが詰まっているので、参加してほしい」と呼びかけました。

個々の持ち味を生かす

吉田氏は全社一丸体制を目指すべく経営指針の浸透に取り組んできました。そうした中で、自身が指揮をするオーケストラ形式ではなく、それぞれの社員が個性を発揮できるジャズセッション形式の組織を目指しています。これは、経営者だけではできないことに社員と力を合わせて取り組みたいという思いがあるからです。

コロナ禍では時代や情勢の変化が加速するため、ビジョンで掲げたやるべきことを前倒しで取り組んできました。それが実行できたのは、社員がエバーを「自分たちの会社」だと思ってくれる風土と、やるべきことを明確にしていたおかげだと吉田氏は語ります。

コロナ禍において会員に求められているのは、会員同士が大きく関わりを持ち合うこと、真摯にその課題に取り組む姿勢を学ぶことだと報告を締めくくりました。