活動報告

名古屋第1支部合同例会「2021年度の社会情勢を読む」(1月21日)

コロナ禍での中小企業の生き残りをかけて

山口 義行氏  立教大学名誉教授

コロナ禍でどう生き残るかを語る山口氏

250名が参加

「2021年度の社会情勢を読む~コロナ禍での中小企業の生き残りをかけて」をテーマに、名古屋第1支部合同例会を開催しました。オンライン開催となりましたが、250名を超える参加があり、盛況となりました。

今期の活動が始まると同時に、新型コロナウイルスの影響で中小企業をとりまく経営環境は今までに体験したことのない状況に陥りました。同友会では「1社もつぶさない」をスローガンに掲げ、名古屋第1支部では様々な情報を共有しながらコロナ関連の緊急融資、持続化給付金、雇用調整助成金等の施策を活用し、会社を維持し、雇用を守り抜いてきました。

今例会では立教大学名誉教授の山口義行氏に報告いただき、日本だけでなく世界の動きと比較しながら、このコロナ禍でどう生き残っていくかを真剣に考え、未来へとつなげるために、広い視野で考える3時間となりました。

チャンスは足元に

山口氏からは、経営者は「読む力、問う力、つなぐ力」を鍛え、ニューノーマルの時代に即した「新しい売上げ」を構築していく必要があるとの話がありました。

コロナ禍でビジネス、生活、社会形態の3つが大きく変化し、それに伴って取引先やお客さんである消費者の動向も変わっています。たとえば、人に会えない分、インターネットで情報を得る人が増えます。リモートワークが一般的になり、家で過ごすことが多くなれば地元で買い物をする割合が増え、地域企業の価値が見直されるきっかけになります。一時間近くかけていた通勤時間が無くなり、その時間を「何に使うか」を予測することができれば大きなビジネスチャンスにつながります。ある側面から見ると、足元にチャンスはたくさん転がっているといえます。

先手を打って行動を

ただ、話からヒントを得ても、多くの人は聞いただけで満足してしまい、実際に行動に移す人は1パーセントしかいないといいます。人間は本来「動物」であり、動きながら情報を得て、現状を変えていく力を持っています。

特に経営者は時代の流れを見極め、先手を打っていくことが求められます。山口氏の話は、今後の会活動への示唆も含んだ内容となっており、来期に向けて我々がどう行動するかを問われた気がしました。

最後に山口氏からは、飲食・小売りなど現在苦しい業種であったとしても、ワクチンが世に出回るであろうこの半年をどうにか乗り越える力を維持し、頑張ってほしいとのエールが送られました。

最短でも5年、このコロナ禍は続くと思われます。先見性を持ち、同友会の「1社もつぶさない」の下に未来を見据えた舵取りをしていきたいと思います。

城北ヨコハマタイヤサービス(株) 所 大介