活動報告

西尾張支部例会「自社の市場創造」(2月26日)

変化を楽しむ

菅原 直樹氏 (株)菅原設備

「コロナ禍はチャンス」と語る菅原氏

人間らしい豊かな暮らしの実現へ

西尾張支部例会は菅原設備代表取締役の菅原直樹氏を報告者に、「自社の市場創造」をテーマに開催しました。

菅原氏は1998年に父と2人で創業し、2009年に同友会へ入会。当時は名古屋第4青年同友会に所属し、人の大切さへの気づきを得たほか、どんな人からでも学ぼうと、貪欲に会活動をしたと語ります。そして入会1年目に参加したあいち経営フォーラムで、経営指針の重要性を認識し、様々な会員から指針書を見せてもらい、指針の成文化に踏み出します。

菅原氏が入社した当時の業界は、「呼べば来い」が当たり前だったといいます。このままではいけないと思い、社員が「人間らしく豊かに暮らせるように」と自社のビジョンを描きます。

それに近づくためにも学んだことの実践を積み重ね、現在では入会当時から売上高は4倍、社員数は2倍へと会社を成長させました。

事業領域を広げる

同友会で学んだことは必ず会社で実践し、発信し続けてきたことで、次第に社員が変わり、周りの見る目も変わってきました。すると共感者が現れ、自社を助けてくれるようになります。そうした中で人脈も広がり、利根沼田テクノアカデミーと出会いました。社員研修だけでなく業界の最新情報が得られるなど、自社の今後を描く情報収集に役立っていると語ります。

市場創造には色々な手段がありますが、決して容易なことではないと、菅原氏は強調します。創業からの事業である水道設備工事業の先行きを考え、経営理念を変え、自社の事業領域を広げます。その中でM&Aを行い、グループ化を図ったり、協力会社を増やしたりと、自社でできることを増やし、会社を発展させてきました。

それには毎年作成する経営指針書と、指針発表会で自社の方向性を示すことが不可欠です。そして新事業を遂行する社員との信頼関係やスキルアップ、指針書に基づく経営の重要性を訴えます。菅原氏は「コロナ禍は100年に1度のチャンス」とも語り、「2025年以降勝ち残るために、市場ではなく、領域を変えて勝負する必要がある」と強調し、報告をまとめました。

コロナ禍において

新型コロナウイルス感染症の流行で過去に例のない状況にさらされ、以前と同じ生活はできなくなりました。しかしながら、私たちは会社を存続させ、発展させる「経営者の責任」を果たさなければなりません。

何のために市場創造をするのか、何が必要か。それを考え、さらに自らが学ぶ「自分磨き」をして、社員を巻き込み共に行動することが必要であると気づかされました。

菅原氏には、同友会での活動を含めた「常に未来を見て前向きに行動する」姿勢があります。同友会の理念に基づいて学び、実践を重ねることで、必ず未来が見えてくる。そして会社の発展につながるという、揺るぎない言葉が印象に残る例会となりました。

(株)前野木工  前野 修氏