自社のためのSDGs、自社のための同友会
米山 哲司氏 特定非営利活動法人Mブリッジ
持続可能かを問う
東尾張支部1月例会は、特定非営利活動法人Mブリッジ代表理事の米山哲司氏を報告者に迎え、85名の参加で開催されました。
報告の中で問いかけられたのは、「いま私たち経営者は何をするべきか」ということで、キーワードはサステナブル、「持続可能かどうか」にあると考えます。そのために世界ではSDGsが叫ばれ、私たちは同友会会員として事業の継続・発展を目指しています。実はSDGsと同友会理念はとても親和性が高いといわれています。
本例会ではまず、どのような点で親和性が高いのかを知ることから始まりました。次に、同友会活動を続けることがSDGsのゴールを目指すことにもつながることが指摘されました。また、自社のために同友会で自己研鑽し、SDGsを活用できるということを学び、自社の経営指針書にSDGsを書き加え、社員と共に実践する起点となりました。
働き続けたい会社へ
米山氏は、様々なあり方の再確認として、SDGsを使うべきだと話します。「よい企業」とは信頼を獲得し、愛社精神が生まれ、そして人材定着につながる企業です。企業は事業基盤を強化し、社会への対応能力を身につけなければいけません。
SDGsを世界の課題から考えると他人事に感じてしまいますが、わが町の課題(ローカライズ)として考えれば「自分事」にできるのです。持続可能な開発とは、将来世代の欲求を満たしつつ現在世代の欲求も満足させるような開発だと米山氏は語ります。住み続けられる町、働き続けたい会社へ成長・発展するために、課題を減らしていく活動が大切だと感じました。
また持続可能な開発のための2030アジェンダの前文にも目を通すことが重要で、ウェディングケーキモデルの3側面についても説明いただきました。3側面とは経済(財務的価値)、社会への寄与(非財務的価値)、環境への配慮(非財務的価値)のことです。SDGs未来都市宣言も、3側面から語られています。これに基づき自社との関わり方を探ることも大切だと知りました。なぜなら2030年までの町の方針が、3側面を盛り込んで描かれているからです。
これから実施したいことについて、SDGsをコンパスにしてアウトサイド・インの形で、夢を持って企業活動していきましょう。
松浦設計事務所 松浦 孝憲