活動報告

第21期役員研修大学 第8講座「情報を価値に変える」1月17日

同友会の価値創造

林 康雄氏  (株)林商店

情報を生かす実践を語る林氏

第21期役員研修大学・第8講座、林康雄氏の報告の概要を紹介します。

調査報告書を活用

同友会で得られるものとは何か。端的に言えば、会社、経営者、経営環境を良くするための「情報」です。同友会で得られる情報には異業種、中小企業全体、地域、そして自社に合う経営課題の情報があります。これらを精査分析し、実行する。すなわち自社経営に生かすことで、情報が「価値」に変化します。

愛知同友会では景況調査をはじめ、会員企業を取り巻く経営環境や経営実態の調査が行われ、報告書が発行されます。報告書からは今後の景気動向、賃金や賞与、雇用状況など様々な情報が読み取れ、私も借り入れや設備投資のタイミングを見極めたり、採用方針を立てたりすることなどに役立てています。

また総会議案書「情勢と展望」では今後の経済、社会のあり様を学び、自社が時代の価値観に支持されるのかを問い直します。当社はベビー服を企画、製造していますが、陳列で使用するハンガーをプラスチックから木製に切り替えています。コストは上がりますが、環境対応は不可避であり、やがてプラスチックハンガーは使用不可になることを見越しての判断です。

情報創造で同友会理念を発信

会員の経営実態を収集し、会員や地域に役立つ情報なのかを分析し、意図をもって発信する。意識的な情報発信を「情報創造」と定義し、地域を構成する様々な主体に同友会の考えを発信しています。PRとは「パブリック・リレーションズ」の略で社会との関係づくりのことですが、同友会理念への共感、実現をめざし、諸媒体を通じた、いわば人間関係づくりを推進しているのです。

世間は他人の評価を信用するものであり、自画自賛の情報発信は信用されません。発信した情報が報道されるのは、相手の信用を得ているからです。対外的な信用とは、私たちの運動が社会からあてにされるということであり、私たちの経営実践が問われているのです。

「中小企業のことなら同友会に聞け」と信頼され、より良い社会づくりへの連帯を深める関係づくりをさらに進めていきましょう。