活動報告

第23期同友会役員研修大学 第1講座(6月19日)

自主・民主・連帯の精神と『労使見解』
~同友会理念の歴史

青木 義彦氏  (株)サンテック

青木 義彦氏

第23期同友会役員研修大学では、第1講座を開催し、サンテックの青木義彦氏に報告いただきました。以下にその概要を紹介します。

「強い会社」をつくる

同友会理念と『労使見解』には「全ての経営者が大切にすべき企業経営の基本的な考え」が記されています。

「自主・民主・連帯の精神」の「自主」には「個人の尊厳性を尊重する」、「民主」には「生命の尊厳性を尊重する」、「連帯」には「人間の社会性を尊重する」という深い考えがあります。この考えを持った中小企業経営者が創ったのが同友会ですから、私たちは「自主」・「民主」・「連帯」それぞれの根底にある考えを土台に企業経営することが大切です。

厳しい経営環境の中でも企業の存続に必要なことの1つは、安定して利益を出せる事業をつくることで、それにはその中心となる「社員」を経営者がいかに育てるかが重要です。同友会理念と『労使見解』をもとに同友会の仲間と議論する中で、このような「強い会社」をつくることが経営者の役割だということに辿り着きました。

今より少しでも前進を

労務労働委員会で同友会理念と『労使見解』に出合い、今日まで企業価値を高めながら同時に、社員が幸せになれる「よい会社」をめざして研鑽しています。

その過程で社員とうまくいかないこともありましたが、同友会で厳しいことも言われながら、その都度「今より少しでもよい会社にしたい」との想いを強くし、自身が経営者としてどうあるべきか客観的に考えてきたのです。

確かなことは、経営者が社員と手を取り合って団結しなければ、これからも続く厳しい経営環境は乗り越えられないということです。

私も、ITバブルが崩壊した時などは、経営に疲れ果て心が折れそうなことが何度もありました。その中で、同友会理念や『労使見解』の内容を自問自答しながら経営実践してきたことで、同友会のめざす企業に近づいていることを実感しています。

皆さんも、同友会理念と『労使見解』の根底にある考えを自社の経営哲学にどう落とし込むかイメージしながら、「よい会社」をつくるために自問自答を続けていただけたらと思います。