気軽に金融委員会へ
~簡単な資金繰り実践報告
平野 智裕氏 (株)コネクティボ
金融機関との上手なつきあい方を学んで
5月の金融委員会では「気軽に金融委員会へ参加してみよう」と題し、金融委員会副委員長の平野智裕氏に報告していただきました。
平野氏は金融委員会で学べたこととして、「銀行とのつきあい方」「お金の借り方」「資金繰り表」などを挙げました。
平野氏が起業した時は、仕事ができる人だけを集めていたので売り上げは見込める状態でしたが、借金に抵抗感があり、自己資金だけを回すため、資金管理がかなり重要でした。金融委員会で学び、借入をしてみて、「資金繰りにあまり時間をかけず、経営に時間が割けるようになった」と話します。
お金の借り方では、当初は金利ばかりを意識し短期借入を使っていたが、多少高くても長期のほうが、経営状態が悪い時でも対応しやすいといい、当座貸越も活用することで、必要な時だけ借りるということもしているそうです。「金融委員会で学び、金融機関と交渉することが重要」だと話しました。
資金繰り表でお金の動きを予測する
また、売り上げの種類によって入金に時間差があることもあり、自身で作成したエクセルの資金繰り表で項目を細分化し、何にどれくらい使っているかが一目でわかるよう工夫されていました。
グループ討論では、資金繰り表を「作ったことがない」、またキャッシュフロー計算書も「見たことがない」という参加者が多くみられ、まず資金繰り表を作ってみるという発言がありました。
大阪公立大学客員教授の由里宗之先生からは、平野氏の資金繰り表は素晴らしいものであると評した上で、「他の方もそれぞれに合った資金繰り表を作っていってほしい」と述べられました。
今回オブザーバー参加が23人あり、新たに4人が金融委員になりました。コロナ対応の融資も回収期に入り、金利の先高感や物価の高騰、倒産や廃業の増加などから、お金について学んでおきたいと考える人が増えているようにも感じました。
安藤不動産 安藤 寿