活動報告

第17期共育講座 第1講座(5月27日)

人を生かす経営とは

吉田 幸隆氏  エバー(株)

経営者の覚悟に触れる吉田氏

経営者の覚悟に触れる吉田氏

第17期社員と学ぶ共育講座(34社、107名が参加)第1講座・吉田幸隆氏の報告を紹介します。

危機感の共有

自社は金属プレス加工業を中心に、自動車部品の製造をしています。25歳で後継者として入社した私は、いま振り返れば自分勝手に経営をやっていました。

しかし、リーマンショックで仕事がなくなり、その後に大規模なクレームも発生し、会社存続の危機に陥りました。先行きの見えない不安に経営を諦めそうになる時期もありましたが、社員と危機感を共有し、足元を固める決意をしたのです。

あるべき姿に近づくために

社員と一緒に会社をつくっていけるように、改めて根本から自社を考え直し、基本理念を再確認しました。小さな成功体験を積み重ねて、「全社一丸体制で営業を推進しQCDS(品質、生産性、管理、安全)を高い次元で実現、お客様に安心を提供」という5年後のビジョンを描けるようになってきました。

「人を生かす経営」とは、経営者の宣言であり、経営姿勢そのものではないでしょうか。個人の尊厳性、生命の尊厳性、人間の社会性という人間尊重経営の3つの側面は、成長や自己実現ができ、安心して働くことができ、あてにし、あてにされる関係を築いて、自他ともに素晴らしさを最大限に発揮しようということです。

「人を生かす経営」に正解はありません。一人ひとりが考え続けていくものであり、経営者としての覚悟が必要です。