活動報告

第17期役員研修大学 第2講座(6月20日)

「労使見解」の精神と実践

佐藤 祐一氏  (株)羽根田商会

同友会の歴史を読み解く

同友会の歴史を読み解く

第17期役員研修大学第2講座、佐藤祐一氏の報告を紹介します。

労使見解はどこからきたのか

1975年に発表された「労使見解(中小企業における労使関係の見解)」とは、指針・採用・共育を三位一体で行う経営の基盤であり、同友会を同友会たらしめているものです。

同友会の歴史を読み解くと、当時の中小企業経営は、対大企業、対行政、対労働者の争いの中で相当抑圧されていたことが伺えます。そんな環境の中から、自主・民主・連帯の精神が生まれたのです。

当時の会員は、労使紛争という社員との関係性に向き合わざるを得ない環境に置かれていました。どんな経営環境でも経営者と労働者が手を取り合い、会社を存続させるにはどうしたらいいかと議論を重ね、生まれたのが「労使見解」です。相反する利害を持ちつつも運命共同体である経営者と社員が、全社一丸体制を構築するためには「労使見解」に基づく人間尊重の経営の実践が不可欠です。

社会が急速に変化する今だからこそ

報告をする佐藤祐一氏

報告をする佐藤祐一氏

最近、社会の急速な変化を感じます。そうした中では、他社よりも光る会社でなければお客様に見つけてもらえません。選ばれる会社になるためには、社員一人ひとりが光る必要があるのです。就業規則、賃金規定、評価制度の作成をはじめ、社員が安心してチャレンジできる環境を整えることも大切です。

自社では、人生計画を立てる社員研修のほか、理念や経済の話を録音した音声を毎朝配信するなどして、理念の共有をしています。さて、皆さんの会社では、一緒に難局に立ち向かえる社員を育てているでしょうか。