中小企業の経営環境を分析
太田 厚氏 (株)太田電工社
大局的見地に立つ
11月の広報部会では、経営環境調査委員長の太田厚氏に、年4回実施される景況調査アンケートの考え方や活用について報告していただきました。
景況調査は、愛知同友会30周年を契機に情報発信事業として始められたものです。太田氏は景況調査の使われ方を、車の両輪に例えました。
一方は、愛知同友会の認知を上げるためといいます。調査結果を各メディアや銀行、名古屋市・愛知県等に発信しており、それが中小企業の経営環境の改善に繋がっていくと説明しました。
もう一方は、世の中の流れや自社の業界の景況を読み取り、先を見据えることに役立つツールであるといいます。太田氏は自身の不離一体シートを用いて、景況調査結果から業界の景況感を読み、自社の経営方針・経営計画に取り入れたことで経常利益が安定した事例を紹介しました。
経営判断の材料に
グループ討論では、景況調査の自社での活用について意見交換するとともに、地区でどのように拡げるかについて議論をしました。効果が期待される事例として、地区例会の報告者として太田氏から景況調査の存在や意義を伝える取り組みがあります。また、四半期決算のつもりで、毎回の回答をしているという事例も出されました。
今回の部会を通じて、景況調査は自社の経営判断に活用できるツールであることを再確認しました。支部や地区で景況調査の活用法やその意義をしっかりと伝えれば、不透明な情勢のなかでの経営判断の材料として有効に使えるものと思います。
犬飼突板(株) 犬飼 英清