プロが伝える情報創造
松井 清充氏 中同協専任講師
「心の豊かさ」を提供
12月の広報部会は「情報のプロが伝えたい情報創造」をテーマとし、中同協専任講師の松井清充氏に報告いただきました。
情勢は、リーマンショックからほぼ世界的に回復するものの、政治不安から不確実性は増加するとの見解が示されました。松井氏は、「景気はトレンド、消費はマインド」と、中小企業は景気に左右されない自らの立ち位置をもって経営していく必要があるといいます。1980年代の高品質を追求する日本の考えは世界では通用せず、低価格帯の商品が求められ、日本国内をみると衣食住は事足りている状況であると説明しました。
そうした中、中小企業はモノからコトへ、つまり「心の豊かさ」を提供できる企業への転換が迫られているといいます。最終消費者の「個」を大切にすることが中小企業の存在意義であり、「儲ける」という漢字を例に、消費者を「ファン」のレベルではなく「信者」にしていくことが必要だと解説しました。
18のキーワード
報告内容を、自社の経営実践と地区活動に活かしながら伝えていくことが、広報部員の使命だと改めて感じました。以下に、18のキーワードをまとめてみました。
- 情勢(情報収集分析と要対応)
- 観光(インバウンド活用)
- コト提供(理念表示商品・アナログ・ライブ感)
- IT技術活用(本業に添えて)
- 自立型社員教育(先輩が後輩を教える)
- 個(顧客環境・最終消費者理解)
- 美容・健康(化粧品・フィットネス)
- 町レベル商圏(1キロ圏内)
- 出戻り制度(退職者・大手流出人材)
- 業界の非常識(業界常識企業は倒産危機)
- 地域と成長(永久に働ける場の提供)
- 理念共有企業連携(強者同士で)
- エネルギー(消費分は現地生産)
- 自社価格決定権(少なくとも1つは)
- 高齢者向け(商品・サービス)
- 社員のビジョン(婚活・結婚・出産・育児・介護が可能)
- 社員待遇向上(社員のための会社経営)
- 社内分業(中規模企業・仕事の分解と連携)
これらを強みとする中小企業が、今後発展していくのではないかと思います。
(株)ユーエイエム 後藤 昭敏