活動報告

新春座談会「共生社会を目指して」(12月10日)

障害者雇用の現状と課題

新春座談会~左から杉浦氏、浅井氏、加瀬川氏、大嶋氏

18回目の座談会

18回目となる中部経済新聞とタイアップした新春座談会が行われました。今回は「障害者雇用の現状と課題」をテーマとし、厚生労働省愛知労働局職業安定部より加瀬川素通部長、大嶋健二課長、愛知同友会からは障害者自立応援委員会より浅井順一委員長と杉浦昭男前委員長の計4名が語り合いました。

人間尊重を理念に掲げる同友会では、「すべての人間は生まれながらにして生きる権利と幸福になる権利を持っている」と捉え、人を生かす経営を目指して活動を続けています。しかし「障害者の問題を横目に見ながら素通りしているのではないか」との指摘が座談会で出されました。この会合を見学した報道部長の宇佐見孝氏の感想を以下にご紹介します。

同じ人間としてどう生きるか

 報道部長 宇佐見 孝

3年半前に起きた相模原障害者施設殺傷事件は、障害者と社会の関わりを世に問いかけることになりました。

同友会では会社という社会の中で、「社員と共に」「人間尊重経営」を主軸に会社経営をしていくと教えられました。障害者があってもなくても、同じ人間に違いはありません。社会が差別的な目で見るために、障害のある人たちは社会の中で孤立してしまいます。

先般、報道部で企画する新春座談会の取材を見学し、障害者自立応援委員会で活動する会員の話を伺いました。私は30年以上も同友会に在籍していますが、同委員会は障害者が身内にいる会員が活動する場だと思い込んでおり、そうではないことを知って実に恥ずかしく思いました。

弊社にもかつて知的障害の社員がいました。仕事は遅くて雑ですが、まじめで休まず本人なりに一生懸命に仕事をし、周りの社員から可愛がられていたことを思い出し、今回の座談会の話を聞いて、胸を打たれました。

どのようなつらい仕事でも文句ひとつ言わず黙々と取り組む障害者のある方を見ると、頭が下がります。知的障害のある人も、会社や社員の皆さんからあてにされているのだと感じた時、生きる喜びが感じられるのだと思います。

人間尊重の経営とは、どのような人にも対等に接すること、そして人の尊厳を大切にするあり方をいうのではないかと改めて感じました。