活動報告

どうゆうき

▼この世に誕生してから自立するまで、私は親や先生、地域の支えを頼りに子供の役割を演じてきました。社会規範や学力を身につけて、その役にふさわしい自分になろうと努力をしたように思います。そして1973年、学生時代が終わり、生活の糧を得るため起業しました

▼経営者の役を演じる学びもしていない上に、周りに支えてくれる人もいない。振り返ってみれば、社員やお客様、社会に評価されるような演技ができていた自信はまったくありません。下手な役者に見切りをつけて、多くの社員が会社を去っていきました

▼そんな時に出会ったのが同友会です。1987年に入会してから、経営者の役割を果たすために学ぶべきことがたくさんあることに気づかされました。経営指針を作成し、それに基づいて採用と「共育ち」を間断なく実践する。これこそが同友会会員の義務といえます

▼コロナ禍の厳しい景況のなか、中小企業経営を取り巻く多くの課題を解決し、自社を維持・発展させていくことは経営者の使命です。観客である社員やお客様の期待に応えて、その役を演じ切る力を身につけましょう

▼思えば私たちは、会社では社長の役を、家庭や地域社会からも様々な役を与えられます。その役割を果たすために自らが学ぶことで、名優に近づくことができると信じています

▼私事ですが、社員に会社の後継を託し、この8月に経営者の役割を降板しました。古希を迎え、自身が今まで以上に有意義に生きていける新しい役を模索しています。もちろん、役にふさわしい学びもやり続けていく覚悟です。

相談役  徳升 忍