活動報告

第24回女全交in愛知の学びを実践につなげる学習会(8月3日)

経営者として自身を振り返る3つの視点、企業における7つの視点

佐藤 祐一氏  (株)羽根田商会

第24回女性経営者全国交流会(以下、女全交)の開催から3カ月が経過し、学びをさらに深め、各社で実践につなげようとする取り組みが進められています。本紙では、2つの組織で行われた学習会を紹介します。

学びの実践を報告する佐藤氏

交流会での学び

女全交では、人権を尊重し、一人ひとりが持っている個性や能力を充分に発揮できる企業づくり、誰1人取り残さない幸せの見える社会づくりの学びを深めました。そして、この学びを実践につなげる「経営者として自身を振り返る3つの視点」、「企業における7つの視点」が提起されました。

各社での実践をさらに進めるべく学習会を開催し、実行委員長の佐藤祐一氏に自身の気づきと自社実践を報告いただきました。

ジェンダー不平等の課題では、組織は多様な属性を持つ人々で構成されており、一人ひとりの存在を排除しない行動(包摂性)が重要であること。リーダーはハラスメントの無い心理的安全性の高い職場で、多様な人材が活躍できる企業づくりを進めることが喫緊の課題と学びました。

無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)の課題では、誰もが潜在的に持っている偏見や既成概念、固定観念が、自己や他者の評価や判断に影響していること。とりわけ経営層で同質性が高いと、周囲への想像力が働かず、多様性、包摂性が阻害されることを学びました。

人間尊重経営をさらに進める

今回の実践の切り口は、人間尊重経営をより進める行動提起です。経営者の姿勢として傾聴、共感、提案の3つの視点は、相手を尊重し、自主性を重んじる。自分で決め、行動できるようサポートすること。企業での7つの視点は、すべての社員の安心、働きがい、成長の機会をつくる。一人ひとりの特長が生かされる仕事づくりと、将来に希望の持てる永続する企業づくりです。具体化にあたっては労使見解に基づく経営指針の全社的実践が必要です。

佐藤氏からは自社の様々な働き方に対応した制度の充実、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による生産性の向上の事例も報告されました。その後、グループ討論で各社の取り組みの交流が活発に行われました。

引き続き女全交の学びの実践が広がり、人間尊重の経営がさらに推進されることが期待されます。