活動報告

女性経営者の会「愛彩」(3月25日)

「愛彩」って何をしてるの?
~仲間と共に学び合い、人間尊重の経営を実践

石塚 智子氏  (有)ソフィア企画

時代に合わせて同友会の役割も変化

女性部の歴史を再確認

愛知同友会の女性部活動は今年度、節目の50年目を迎えました。3月例会では、愛彩の存在意義を次年度につなげようと、愛彩初代代表の石塚智子氏に、女性部の歴史と愛彩の取り組みを報告いただきました。

愛知同友会の女性部活動は1972年に経営者夫人と女性経営者が複式簿記の勉強会を開催したことに端を発し、男女雇用機会均等法を受けて経営者夫人の活動参加を広げるため1986年に「婦人委員会」と改称。1990年には愛知同友会の専門部として女性会員や経営者夫人が共に学べる場として「女性部会」へ改組します。

2009年に活動を休止しますが、翌2010年には多様性を経営に取り入れる課題を深掘りする男女共生委員会(現・協働共生委員会)が発足。2015年には女性経営者が学び女性リーダーを育成する目的で「女性経営者の会・愛彩」が誕生しました。

女性リーダー育成へ

1990年代から少子高齢化が進み、高度経済成長期とは働き方だけでなく働く人や働く場所までが大きく変化、同友会の「人を生かす経営」の『人』も多様化しました。しかし社会は依然として、大企業優遇、男性優位で、「誰もが活躍できる社会」とは程遠い現状です。

同友会は、戦後の傾斜生産方式に反対し、「中小企業であること」が理由で理不尽な扱いを受ける経営環境を変えようと誕生しましたが、同じように、男性優位な社会で「女性経営者であること」が理由で理不尽な扱いを受ける社会環境を変えようと、愛彩は誕生しました。そのためには、女性経営者の学ぶ場の確保と女性リーダーの育成が大切で、愛彩では「学ぶ」「育む」「自分らしく生きる」の3つの柱で活動しています。

愛彩が目指すところは、女性経営者が性差を意識することなく経営できることですが、そのためには女性が努力するだけではなく声を挙げ続けることも重要です。女性経営者として、また同友会運動の担い手として、人間が人間らしく生きられる社会の実現を目指して、新しい時代の同友会運動を共につくりあげていきたいと思います。