活動報告

第21期役員研修大学 第10講座(3月14日)

同友会運動と活動のつながり

鳥越 豊氏  (株)鳥越樹脂工業

第21期役員研修大学・第10講座、鳥越豊氏の報告の概要を紹介します。

 

同友会の学びの実践を語る鳥越氏

役員となって学び、実践する

当社は自動車、航空機の樹脂部品、健康美容器具の設計・製造を行っています。

1993年に売上げの9割を占める取引先が事業を撤退し、会社をたたむか一晩悩みました。翌日全社員を集め、会社を続けること、1人も解雇しないことを宣言。経営者の覚悟を決めた日でした。

1社依存の脱却と社員が共感できる経営指針でなければ危機を乗り越えられないと、全社員と面談して指針を再構築。オンリーワン企業=夢、提案力向上=努力、喜びの提供=意、を柱とし、それぞれの頭文字を取った「意努夢いどむ」を社訓としました。

事業の目的を「全ての社員の豊かさと可能性と人間性を引き出す」とし、生きる喜びにつながる仕事、地域や社会に役立ち、自分たちの存在意義が感じられる会社にしようと決めました。学んだことは即実行、問題があればやり直す。この繰り返しで、同友会の学びと企業発展は不離一体と実感しています。

同友会運動とは

「運動」とは時代の変化を見据え、ありたい姿を描き、その実現に向けて中長期の視点で取り組むことです。同友会運動とは、同友会理念の実現を通じてより良い社会を創ることです。具体的には人を生かす経営を学び、実践し、地域や社会からあてにされる企業になることです。

当社もビジョンづくりに取り組んでいます。若手が次世代経営ビジョン推進会を立ち上げ、サスティナブル(持続可能)な経営、インクルーシブ(誰も排除されない)社会への取り組み、環境事業への取り組みの3つの柱を掲げ、どんな会社にしたいか自由闊達に議論しています。既にこの柱に沿った商品開発も進んでおり、今後が楽しみです。

役員は、同友会理念を自社で実践し、その体験を報告することで同友会理念を広げる「語り部」です。率先して取り組むことで、より良い社会を共に創っていきましょう。