活動報告

どうゆうき

▼「時間稼ぎのために大学に行く」と、高校生の私は両親に進学理由を説明しました。将来何をしたいのか、結局分からないまま大学を出て、アルバイトとして当社に転がり込みました。社長だった父は私にモノの値段の付け方を教え、私は世の中のありとあらゆるモノが、誰かの働きによってできていることを知りました。そこに参加することが面白く、後継者となることを決心したのです。あれが私にとってのインターンシップでした

▼職住分離が進む現代、子供たちが大人の働く姿を見ることは、店舗以外ほとんどなくなりました。社会も厳しさを増し、多くの若者は働くことに対して抽象的かつネガティブなイメージを持っています。ましてや、名も知らぬ中小企業が働く対象として選ばれることは稀です

▼それでも、私たちの社員は毎日を懸命に働いています。その動機は自身や家族の生活、自身の夢や希望、仲間との楽しい時間、お客様の笑顔、より良い世の中のためなど様々です。仕事には厳しい側面もありますが、働く中でしか味わえない喜びや楽しさもあるはずです

▼愛知同友会のインターンシップは1998年の開始以来、「採用の手段にしない」ことを貫いてきました。学生には働くことの喜びや厳しさを体験してもらい、企業側は受け入れを通じて自社の課題を見直し、学校には中小企業の魅力を知ってもらう。しかし昨今、インターンシップを取り巻く環境は大きく変化しています。本質は大切にしつつ時代に合った形を模索するため、皆さんのご意見をお待ちしております。

産学連携(人づくり)
担当理事  磯村 太郎