協働共生委員会「ハラスメント」学習会より
ハラスメントとは?なぜ問題なのか
パワハラ、セクハラ、マタハラ、モラハラ……、ハラスメントに関しては時代を追うごとにその問題点や類型が深掘りされ、種類の細分化も日々進んでいます。
特に職場におけるパワハラをはじめとした各ハラスメントについては、近年改正されたいわゆる「パワハラ防止法」が今年4月より中小事業者にも適用開始となり、対応を迫られている企業も多いと思います。
そもそもハラスメントとは何でしょうか。なぜ職場でこれほど問題視され、対策が求められるようになってきたのでしょうか。
ハラスメントとは広義には「相手が『不快』と感じる行為や態度」を意味し、受けた人の人格や尊厳を傷つける言動を指します。ハラスメントを受けることによって、やる気の低下や仕事上のミスが多くなるばかりでなく、心身の不調や不眠、対人恐怖やうつ病などの精神疾患にもつながります。場合によっては人の命を失わせることもあるなど、その影響の深刻さは決して見逃しておけるものではありません。
職場でのハラスメントがもたらす弊害には、職場環境の悪化、生産性の低下、人材の流出や定着・採用難につながるなど様々なことがあります。なぜ、職場でこうしたハラスメントが発生してしまうのでしょうか。どうすれば防ぐことができるのでしょうか。
「人を生かす経営」の避けられない課題
愛知同友会では現在、協働共生委員会で「ハラスメント学習会」を毎月行っており、本連載ではその内容を基礎に、職場で起こる様々なハラスメントの内容や原因・背景、対策について、紹介していきます。
ハラスメントは人権問題であり、特に「人を生かす経営」「人間尊重の経営」をすすめる同友会企業にとっては、ハラスメント問題への取り組みは避けては通れない中心課題の1つです。各企業やひいては社会全体からハラスメントをなくすため、共に学んでいきましょう。