手を取り合い明日を拓こう
~バリアフリー交流会in西尾張
満足な笑顔
秋の日射しが優しく照らす稲沢市のTIY(株)の構内広場で、コロナ禍のため2年ぶりの開催となったバリアフリー交流会に、仕事体験を希望する64名を含め大勢の参加者が集いました。
今回は祭日のため会員企業の参加が以前より少なく、我が社も稼働日のため、毎年バリアフリー交流会を楽しみにしている2人の社員と、彼らをサポートする社員たちの参加はかないませんでした。
私は塗装業として、5色のペンキから4色を選んで塗る作業を準備しました。参加者には、板をマスキングテープで自由に区分し、ハケで好きな色を塗ってもらいます。最初に基本的な塗り方だけを教え、あとは子どもたちに任せます。すると、彼らは楽しそうに、そして真剣に向き合い、作業を終えた表情は満足そのものでした。
私は、秋の日射しの中で楽しそうにペンキを塗る子どもたちを見ながら、どうすれば彼らが背負ったハンディをなくすことができるのかと自分の無力を感じました。
人はみな対等
「そんな色じゃなくて、この色にしなさい」と、黄色を塗りたがっている子どもにお母さんが無理やり赤色を勧めました。私は、「好きな色を塗らせてあげたらいい。お母さんが子どもの自主性をつぶしてはだめですよ」といさめました。
かねてから私は、「自主・自力」とは生きる本能に組み込まれ、生き抜くためにあらゆる生物に与えられた、幸せになるための本能だと考えています。人間尊重は、自主性の尊重から始まります。自主・自力の先に、生まれた価値があり、幸せがあります。
もし、自主・自力を尊重しなければ、そこに相手への偏見が生まれ、「人間は対等」ということばの意味は空虚なものとなります。一番身近にいる親が、子どもの感性や自主性に向き合わなければ、人間は対等という意味さえ知らずに生きることになります。
そう言う自分をはじめ、障害者自立応援委員会のメンバーは、果たして対等に語り合ってきたか、それを省みる1日となりました。
真和建装(株) 杉浦 昭男