活動報告

第1期経営者大学(通称・同友会アゴラ)

人間の知見と生きざま
~開校から6カ月を経て

ポジションシート(自分の見解)を手に討論(右から2人目が石井元博氏)

考え方を深め、広げる

2022年度10月からスタートした経営者大学は、(1)会員が同友会理念を正しく理解し、企業での経営実践が豊かに展開される、(2)誇りある経営者として知っておくべき知識や知見を身につける、この2つを目的に全14講座で構成し、3月で6回目の講座が終了しました。

受講者34名は毎回、講座前にポジションシートを、講座後に参加レポートを提出し、会社および自己の内面を照らして真摯に取り組んでいます。講座では90分の討論を行い、改めて自分や自社を振り返り、考え方を深め、広げ、整理し、再確認するなど、当大学ならではの学びがあります。

受講者の皆さんの参加感想を以下にご紹介します。


一言で言うと、「アゴラ」は楽しい。学ぶ楽しさ、議論から深まる理解、おかげで自社での立ち振る舞いも変わってきました。

「天は自ら助くるものを助く」――同友会の設立精神は、「自主、自力の精神」に基づいています。経営者大学には、自ら獲りに来ないとわからない世界がありました。

同友会用語を安易に用い、「分かったつもり、きれい事で終わらせない」と皆が意識しています。同友会に慣れると「これを言っておけば間違いない」という正解ができてきます。指針、対等な関係などの言葉がいつしか独り歩きをし、どこまで咀嚼して腹落ちしているのか、甚だ疑問を感じる場面もあります。

経営者大学にあるのは、1人の経営者・人間としての知見と生きざまです。議論においては、借り物の付け焼き刃の言葉は通用せず、自分の拙い経験から実感した言葉で話すことが大切だと痛感しています。

(有)小川保険事務所  小川 康成


当初は役員研修大学との違いも判らず、ただ興味本位で参加申し込みをしました。私自身は入会して17年、気がつけばそれなりの会歴を重ねてきたことになります。

経営者大学が自分にとってどういう場であるか、と問われるなら、正解があるようで無い企業経営に対する自分なりの考え方を探しにいく場だと思います。今、同友会で言われていることは、歴代の先輩経営者の方々が苦労してたどり着いた境地だと思いますが、それを単に言葉を使うだけで判ったつもりになっていてはいけない、と警鐘を鳴らすのも経営者大学の意義だと理解しています。

言葉の裏側にある「なぜそうなのか」を自分の頭で考えつつ、自分なりの考えを深めていくことができたなら、それが参加している成果になります。これからも、判ったつもりにならず物事の本質がどこにあるのかを追求していく習慣を身につけるよう努力していきます。

東海EC(株)  石井 元博