活動報告

女性経営者の会「愛彩」・名古屋第2支部合同例会(7月28日)

危機に立ち向かう女性経営者の人生
~しなやかな感性と柔軟な思考力に支えられ

板倉 草苗氏  (株)I・Eサービス

名古屋第2支部との合同開催で多くの参加者が集う「愛彩」例会

度重なる危機

女性経営者の会「愛彩」と名古屋第2支部との合同例会が開催され、総勢64名が集いました。

自動車整備を営むI・Eサービスの板倉草苗氏が報告者を務め、これまでの人生を振り返り、自分自身の履歴書として赤裸々に語りました。

板倉氏が経験した最初の危機は、夫の入院でした。一命を取り留めるも後遺症が残ってしまったといいます。その2年後には父が急逝します。生前の父からは「お前に経営は無理だ」と言われていました。母からも経営者になることに対して猛反発されましたが、会社を承継することを決意しました。

しかし、半年で経営不振に陥ります。夫の2度目の入院も重なり、廃業を迫られます。それでも諦め切れずに、板倉氏は意欲的な社員と2人で新会社を設立しました。

ところが4年後、1人の社員から事実無根の告発をされ、それがきっかけとなって会社は大打撃を受けてしまいます。板倉氏は社員に裏切られたことで自信を喪失し、人間不信に陥ってしまいました。そして廃業まで考えた時に同友会に出会い、すぐに入会しました。

逃げない、諦めない

社員をロボットのように扱い、経営陣への不満に気づくことができなかったことを板倉氏は反省しました。再起を決意し奮闘しますが、経営は赤字続きでした。それでも何があっても逃げない覚悟で自社の強みを模索しました。

2021年に代表取締役に就任。「安心、親切、丁寧」をモットーに短期・長期目標を掲げ、女性経営者として、「笑顔で前向きにチャレンジし続けていきます」と、板倉氏は決意を語りました。

グループ討論では、「社員と信頼関係を築くためにどんなことに取り組みますか」をテーマに話し合い、「問題が起きた時に原因分析をすることが大切」「不安でも社員を信じ、任せること」などの意見が出されました。

まとめでは、名古屋第2支部長の太郎良浩次氏より、「愛彩と支部の連携は各組織の良さを伸ばし、無い物を補完し合う相乗効果の関係です。人を生かす経営実践を通して、これからも活動の場を広げていきましょう」と締めくくりました。