活動報告

第23期同友会役員研修大学 第3講座(8月21日)

「人を生かす経営」の実践
~経営者の責任とは

磯村 太郎氏  サン樹脂(株)

磯村 太郎氏

第23期同友会役員研修大学・第3講座、磯村太郎氏による報告の概要を紹介します。

父の会社に入社した当時、社員は皆、私よりも年上でしたが、こんな会社が採用できるのか自信がありませんでした。新社屋を建てても変わったのは外見ばかり。「仕事は好きだが会社が嫌い」と言って辞めた社員もいました。本当の経営をしようと思い、経営指針を成文化しました。

そんな中、ある社員が鬱になり、傷病手当金の支給を巡って社労士から「雇用は契約である」ことを教えられました。そんな時に出合ったのが『労使見解』でした。

初めて同友会の共同求人に参加した時、買い手市場の中、自社のブースには数名しか学生が来ませんでした。同席した社員が「うちはそんなに悪い会社ではない」と怒るのを見て、考えを改めました。翌年から自社の理念やビジョンを伝えながら自分の腹に落ちていくのを実感しました。

労使に共通する基盤を

ある時、「就業規則を作らない経営者は信じられない」と同友会で指摘され、社員と『労使見解』を読み合わせて新しい就業規則を作成。双方が納得できるものになり、その後も社内でトラブルが起きる度に、『労使見解』に基づいた話し合いをして解決できるようになりました。

『労使見解』の根底は、自主・民主・連帯の精神です。この人類が求めてきた最高の価値を大切にして、社員と向き合い続けたいと思います。