活動報告

共同求人委員会(5月11日)

就職とは、中小企業とは何か
~愛知みずほ大・短大と東海学園大で学内合説を開催

会場正面に掲げられた案内看板(愛知みずほ大・短大)

「就社」ではなく就職活動を

「働くって何だろう」。そういった疑問を持ち、一歩立ち止まって考える機会が今の学生には必要だといえます。大学3年生の段階で就職活動が始まり、会社に入ること、「就社」が目的の就職活動の傾向が強まっています。5月1日時点のリクルートの調査によると、2025年卒業予定の大学生の内定率は72%で、過去最高でした。

同友会では、大学での講義、職業観を養うインターンシップ、そして実際に企業を見てもらう場である合同企業説明会を開催しています。

就職活動をして、社会に出ていくという意味では同じ学生のはずなのに、別々のアプローチをかけており、学生が中小企業に触れる場をなかなかつくれていないことが課題です。大学側も工夫を凝らし、就職活動をする前に、自分を見つめ直す場をつくろうとしています。

そこで今回は、愛知みずほ大学・短期大学と東海学園大学での取り組みから見えてきたものを紹介します。

就活前の学生に企業を知ってもらう

今回、愛知みずほ大学・短期大学との共催で午前中に4社の協力のもと「学内合同企業説明会」、午後に同友会から5社と警察、保険会社、教育機関などが出展し、「業界研究会」を開催しました。

この企画は昨年から始まったもので、健康に関わる企業を含むさまざまな業界や職種から3社選んで話を聞き、自分では気づけなかった視点や考え方を学ぶという機会です。

就職はまだ先のことだと感じている学生に対して、まずは社会人とは何か、世の中にはどのような働き方があるのかを知ってもらえればと考えています。就職活動を始める時の選択肢が広がる取り組みでもあり、今後も引き続き協力していきたいと思います。

職業観を育む場として(東海学園大)

自分の目で見る、自分の耳で聞く、自分で考える

また、同日行われた東海学園大学の学内合同企業説明会は4年生対象で、ゼミの授業の一環で業界研究をしている学生も参加しました。同友会以外に、卒業生のいる大手企業も参加されていました。

ゼミ生に対しては、2年生の段階で、価値観や職業観の理解の場として、今回の企画を提供しました。感想レポートを見ると、ほぼ全員が「中小企業に対する見方が変わった」と述べていました。同友会企業に関しては、聞いたことのない企業ばかりだと書かれていましたが、経営者との距離が近いこと、時代に合わせ、規模や業種問わず、どこの企業も「働きやすい環境をつくろうと工夫をしているところに驚いた」という声も聞かれました。

「百聞は一見に如かず」。気になった企業には実際に訪問し、体験を通して、自分の納得のいく就職活動につなげてくれることを期待します。