なぜ共育なのか
~経営者としての責任
生駒 健二氏 (株)イクシー
第24期社員と学ぶ共育講座の開講に向け、事前学習会を開催しました。生駒健二共育委員長の報告を紹介します。
経営者としての覚悟
私は同友会の合同企業説明会でエイベックスの加藤明彦社長(現会長)と出会い、指針に基づく会社の将来の話を聞き、自分も会社の未来を一緒につくっていきたいと思い入社を決めました。入社後は、加藤社長が同友会で学んだことを社内で報告し、指針を共有して会社を変革させていく姿から、経営者の姿勢を学んできました。
2015年にエイベックスの1つの事業を分社化、イクシーを設立し、私も経営者となりました。
経営者になった今では、5つの覚悟(①社員の悪口は言わない、②最大限に引き上げる場づくり、③社員に関心を持ち、想いを伝え続ける、④社員1人1人の成長を本気で喜ぶ、⑤仲間や顧客を意識した言動を当たり前に)を持ち、経営しています。
地域の困りごとを事業に
同友会の取り組む社員教育は「自分たちが欲しい人材を育てる」というほかに、もっと大きな社会的な意味を持ち、企業の内外に「共に育ち合う土壌をつくる」ことが目的だと議論の経過で成文化されました。経営者自らも共育ちの過程や同友会での学びの実践を通じて、自身の器を大きくする、資質を高めることが求められています。
イクシーでは、エイベックスの多度工場見学事業から派生し、桑名市にある企業を訪問する観光産業事業も始め、市からも大きな期待を寄せていただけるようになりました。そこで、地域課題である人口減少と市外への人口流出を食い止めるため、桑名市からの委託もあり社内に地域人事部を設立しました。地域内での採用を促進し、地域企業が連携して社員教育を考える、そして労働環境整備を考え、地域に人を残す活動をしています。
今後は廃校を活用し、0歳から100歳までの方が学べる、地域の学びの場を事業にしていくことも、別事業として動き出しています。地域の困りごとを事業に、地域と自社が共に育つことを引き続き目指していきます。