「7割経営」の考え方から「ワークライフバランス」の実現へ
古田 伸祐氏 (有)城西

協働共生委員会と労務労働委員会による合同例会が開催され、城西の古田伸祐氏に報告いただきました。その一部を紹介します。
7割経営で働き方にメリハリをつける
城西はタイヤの販売・修理を専門とする会社です。弊社が事業を行うタイヤ業界は、冬用タイヤへの交換が始まる10月からの3カ月間が繁忙期で、この時期の業務量は通常の3倍を超える負荷が社員にかかります。そこで弊社は、社員にかかる負荷の限度を繁忙期に合わせ、それ以外では7割の負荷で仕事をする方針・体制にしました。そうすることで、繁忙期でもシフトの調整はするものの、ほとんど残業はなくなりました。
また、繁忙期以外で有給休暇の取得を奨励していますので、消化率は100%近くになっています。このように弊社は、社員が無理なくメリハリをつけて働くことができる労働環境整備に挑戦し続けています。
仕事と生活の調和に向けて
ワーク・ライフ・バランスには、「性別や年齢を問わず、仕事と生活を両立させ、相乗効果を生み出す」という意味が込められています。そのため、弊社はコミュニケーションを通して社員から「ありたい姿」をいかに聞き取るか、そういう場をどのようにつくるかに注力してきました。
「あるべき姿」で社員を押さえつけない
過去を振り返ると、私は社員の「ありたい姿」を聞いておきながら、無意識に「あるべき姿」で押さえつけてしまっていたことがありました。一般的に経営者は「あるべき姿」を言うことが多いものですが、その一方で社員は「ありたい姿」を言うことが多いと思います。それに気づき反省してからは、社員の「ありたい姿」を軸にした会社づくりを社員と一緒に始められるようになったと思います。
これからの厳しい時代を社員と力を合わせて乗り越えていけるように、これからも皆さんと一緒に『労使見解』「人間尊重の経営」を実践していけたら幸いです。