▼障害者問題全国交流会 in 愛知からまもなく1年が経ちます。会内のさまざまな組織で学習会が開催され、代表理事が理事会で障害者雇用に言及するなど、「1社1人関わる・愛知モデル」が浸透してきていると感じます。今年度の愛知同友会方針に掲げた通り、今後一層の運動推進を図りましょう
▼愛知同友会における障害者との関わりは創立当初からありました。しかし、昨年急逝された前障害者自立応援委員長の杉浦昭男さんが「砂漠に水をやるようなもの」と嘆くほど、近年まで運動は広がりませんでした。なぜでしょうか。私は杉浦さんから障害者問題委員会(当時)に誘われた時、「ボランティアの委員会はちょっと」と答えていました。私自身がそうであったように、障害者に対して多くの人が持つ潜在意識の中の心理的バリアが問題だと感じています
▼こうした状況を変えるために私たちが提唱したのが「1社1人関わる・愛知モデル」です。いきなり障害者雇用は無理でも、1社が1人の障害者と関わることで、誰もが豊かな人生を実現できる企業と社会を目指す一歩になる。こうした考え方で、障害者との関わりから経営の人間性を深める運動です。私が委員会で学んで一番変わったのは、自分自身の考え方です。命の重さは皆等しいことは誰しも分かっていると思いますが、私が得たのはその「当たり前のこと」への確信です
▼障害者問題は、同友会の目指す人間尊重経営の原点といえます。他人事ではなく自分事として捉え、誰でも活躍できる会社づくり、社会づくりを進めましょう。
障害者自立応援委員長 浅井 順一