大切な方へのあなたの想いを「食の力」でサポートします
~女性の活躍で健康社会
岡本 英次氏 トーアス(株)
社員の何気ない言葉で自社の使命を認識
愛知県豊川市に本社を構えるトーアスは、1955年の創業から70年もの間、加工食品(ドライパック、レトルトパウチ等)の受託製造を主力事業としており、近年は流動食等の医療用食品の受託製造でもトップシェアを誇っている会社です。
同社は企業理念に「大切な方へのあなたの想いを『食の力』でサポートします」を掲げ、労使一体で、栄養のある便利な商品の開発・製造を行っています。この理念を掲げる決め手となったのは、企業理念検討プロジェクトの中での、ある女性社員の何気ない言葉だったといいます。
それは、「私たち女性社員は、夫や子ども、そして年老いてきた親の健康を守ることが何より大切で、身近な人をずっと守りたいと思っている」という言葉でした。それを聞いた岡本氏は、自社はただ食品を製造する会社ではなく「食で困っている人たちに栄養で貢献することを使命にした会社だ」ということを認識したといい、こうした社員たちの想いをもとに企業理念を完成させました。
その企業理念を踏まえ、2017年に新事業として認定栄養ケア・ステーション「ふれあいまちの健康ひろば ぴんぴんキラリ☆」をオープンするなど、地域企業として地域の人々の心と身体の健康を守る企業づくりを労使一体で進めています。
挑戦できる環境を整え女性管理職が3名に
また岡本氏は、ある女性社員との関わりをきっかけに、社員は信じて仕事を任せてもらえることで、やりがいや幸せを感じることができることに気づいたといいます。
それから同社では、女性社員も一層挑戦することができるよう熱心に環境整備に取り組んできたとのことです。その結果、創業以来長らくゼロだった女性管理職が誕生し、現在では3名まで増えたとのことです。総務部長1名、開発や品質管理の課長が2名で、いずれも専門性が高い部署の管理職です。
最後に岡本氏は、「今後も社内でマネジメント教育に力を入れて、近いうちに女性の取締役誕生を実現したい」との抱負を語りました。