共に会社・未来をつくる(経営指針)
~全社一丸となり、共に育ち合う会社に
明石 耕作氏 (株)トヨコン

第25期社員と学ぶ共育講座・第2講座での明石耕作氏の報告概要を紹介します。
未来を描く
弊社は一社専属の梱包屋として創業し、現在は総合物流商社として、包装資材の設計・販売、省人化機器の導入支援やシステム開発を行っています。私は2003年に社長に就任し、経営理念を作成して発表しました。しかし、社員との共有には至らず、掲げた中期方針も、目標達成には近づくも、会社に良い影響は大きくありませんでした。
その後、リーマンショックが起こり、同友会で人を生かす経営を学びながらも早期退職を募ることとなり、経営者の責任の重さを実感します。二度とこのようなことを起こさせないと、社内アンケートを取り、改めてスタートする気持ちで取り組みました。
2014年には50周年を迎え、グループ会社を合併。経営理念を刷新しましたが、一体感は生まれず、融和を図るべく新しくプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトで社員の「自主・自発」を大切にしたことで、会社にとって新たな価値を生み出す成果が得られました。

未完成だからこそ、一緒に作成を
その後、コロナショックが起きた際には空いた時間で自分を見つめ直し、「社員が関わりたくなる方針にしたい」と心機一転、2030年ビジョンを作成しました。この10年ビジョンを3年ごとの中期方針として区切ってマネジメントをしています。
中期経営方針は幹部と一緒に作り、組織を横断してビジョン達成に向けどのような取り組みが必要か検討しています。皆で考えたことで、SDGs商材の販売、DX推進、地域社会とのつながり等々、目に見える成果も現れ始めています。10年ビジョンも5年目に入りました。大きな変容を遂げるのに大切な蛹の3年間であると力説しています。
経営指針や会社は永遠に未完成です。毎年のように足りないところを修正していく必要があります。経営者も一生懸命学んでいますが、完璧な人はいません。ですから、社員の皆さんの力が必要なのです。理念の共有、指針書を共に作成する過程で、全社一丸体制が築かれ、経営者と社員が共に育ち合うことができます。理念実現に向けたビジョンを描き、目標達成に向けた手ごたえが得られる会社づくりを共にしていきましょう。