違いを超え、互いの成長を尊重する(多様性)
小島 正寛氏 (株)中央技研

第25期社員と学ぶ共育講座・第4講座での小島正寛氏の報告を紹介します。
人を生かす経営を考える
弊社はパイプ及びアルミ材のR曲げ加工を事業としており、同友会には2004年に入会しました。
人を生かす経営を学ぶ中で縁あって参加した障害者自立応援委員会では、人間尊重を掲げる上で障害者と関わることは会員として必然だと考えることができました。働く上では表面に見える障害や国籍や性別ではなく、その人の深い個性と強みを見出すことが大切であり、単に色々な人が混ざっているだけの職場が「多様性」とは限らないと気付きました。

「人を思う心」を判断の拠り所に
2015年に経営理念を刷新し、人間尊重経営を実践する経営者としての覚悟を、経営ビジョンには「安心して働ける会社」を盛り込みました。「心の労働環境整備」、「教育基本方針として成長が実感できる」ように意識し、問題が起きたとしても「人を思う心」を経営判断の拠り所にしています。
理念を刷新するに至った背景は、健常者として入社した社員に障害の疑いが分かり、面談を重ねましたが退職につながってしまったこと、その後、社員だけでなく家族からも期待されていたことに気付かされたことでした。経営者は社員や関わる人の生活にも責任を持たなければならないという想いを強く持った瞬間でした。
その後、発達障害を持つ人から応募がありましたが、経営理念を伝え続けてきたことで、雇用への社員の反対はありませんでした。
働く喜びの源泉とは
働くことは経済的価値を担うことであり、人の役に立つことです。人の役に立つことと成長の実感は、働く喜びの源泉です。違いを超えて関わることは、自分自身の成長につながります。そして、人の成長が会社を強くし、関わった相手側にも変化や成長をもたらします。
「多様性」を受け入れるとは、共に生きることです。皆さんと共に違いを認め合うことができれば、「共生」社会の実現につながります。人に優しい社会づくりを目指していきましょう。









