活動報告

障害者自立応援委員会「人間性を語る夕べ」(19)(6月9日)

自らの裁量で自由に生きる

和田 勝氏  トータル・サポート 瀬戸

和田 勝氏
和田 勝氏

同友会では経営理念に「科学性」「社会性」「人間性」の3要素を掲げています。同友会の中でも、特に人間性を深く学んでいる場が障害者自立応援委員会です。同委員会では、障害者の枠にとらわれず人間性を深めることにスポットを当て、2021年から「人間性を語る夕べ」を開催しています。

生き方を模索して

報告者の和田勝氏が高校生の頃は、70年安保など学生運動が盛んで、進学先を考えるより、生き方を模索していたそうです。

ある日、和田氏は街中で手にしたビラでサリドマイド薬害問題を知り、手足の欠損や内臓障害などの先天異常が発生した子どもたちを支援するボランティア活動に関わり始めます。その活動を通して、社会の側が変われば、子どもたちの暮らしの不自由さは軽減できることに気づいていきました。

学校卒業後、安定を求めて大手保険会社に就職しますが、泥沼化する労使紛争に巻き込まれ、「大手企業は安定している」という幻想は吹き飛びました。同社を退職後は、世界一の売り上げを掲げる宝石会社に入社。カリスマ経営者の手腕で会社が勢いよく伸びていく面白さと、巨大組織の危うさを目の当たりにします。この先、この組織の中で生きていくか、リスクはあるが自分の裁量で生きていくか、迷い始めた和田氏は、熟慮の末「自由に生きる」道を選択しました。

社会は自らつくり出す

起業家精神が芽生えた和田氏は、瀬戸市で保険代理業を営み始め、同友会に入会しました。「生まれた以上、常識を1つくらいは変えたい」という気概を持ち、同友会では瀬戸地区ほか政策活動にも参画し、小さなことをコツコツと積み上げる運動が社会を変えていく手ごたえを実感してきたそうです。

最後に、母親が晩年になって語り始めた広島での被爆体験に触れました。戦争がいかに心の重荷を背負わせてしまうのかを痛感したといい、親の実体験を知る最後の世代という自覚のもと、自ら平和を語り継ぐ責務についても話されました。

グループ討論では、若い世代の参加者も含め、和田氏の青年時代の社会背景に深い関心が寄せられ、人が幸せになるための社会を自らどうつくり出すのか、平和問題についても論じ合う必要性が語られました。