中小企業だからできること ~障がい者支援の現在
平田 功氏 社会福祉法人もえの会
120名の参加で開催
同友会は「人間が人間らしく生きられる社会」を目指しています。しかし、障がい者をはじめとする就労困難者と呼ばれる方は、働きたくても働く場がないのが現状です。本例会は、障がい者雇用の現状を知り、地域と共に生きる中小企業だからこそできる取り組みを考えるために開催されました。当初予想をはるかに超える120名が参加し、「障がい者支援」というテーマに対する関心の高さがうかがえました。
障がいは「身体」「知的」「精神」に大別され、中でも精神障がい者への支援は遅れているそうです。報告者の平田功氏(社会福祉法人もえの会)は、心の病で苦しむ方々と関わった経験から、統合失調症などの精神障がい者に対する地域の活動拠点となる就労継続支援B型施設に関わり、就労支援を続けています。
少しの関わりが大きな支援に
平田氏からは、経営者が雇用以外でも取り組める様々な支援方法が紹介されました。作業所見学や仕事依頼、体験就労の受け入れなど、「関わること」が大きな支援となることを強調。また、真面目で責任感の強い人ほど、人間関係などの悩みから心の病を発症させやすいといいます。社内で苦しんでいる社員に適切なガイドをするなど、社内環境を良くすることも大切だと語りました。
参加者からは、「障がい者雇用はハードルが高く、他人事のように思っていたが、社員のSOSを見逃していないかと深く考えさせられた」などの感想が述べられました。
最後に、支部例会担当幹事の小関剛史氏(小関会計事務所)が「小さなことでも各自が自分なりにできることを考え、行動することで何かが変わるかもしれない」と語り、締めくくりとされました。