活動報告

愛知県中小企業研究財団 記念の集い(6月30日)

人間尊重の経営を世界に
~国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を学ぶ

高瀬 喜照氏  (株)高瀬金型
伊藤 和子氏  国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ

深刻な人権侵害の実態を紹介する伊藤事務局長

深刻な人権侵害の実態を紹介する伊藤事務局長

愛知県中小企業研究財団は、大局的な見地から中小企業を取り巻く課題を研究する、愛知同友会の外郭団体です。毎年開催されている記念の集いが行われ、30名が参加しました。

「中小企業家同友会の目指す人間尊重経営」をテーマに、副代表理事の高瀬喜照氏(高瀬金型)が世界的な分業の流れのなかベトナムに進出し、現地の人の豊かさも追求していく実践事例を紹介しました。

次には、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウの伊藤和子事務局長が「ビジネスと人権をめぐる国際潮流」をテーマに報告。世界の深刻な人権侵害(過酷・児童労働)を調査し、国際人権規範の順守を発信していること。世界企業のアジアの下請け現場では、工場の倒壊で1000名が死亡したり、低賃金・長時間・劣悪な環境で働いている実態が紹介されました。

国連の「ビジネスと人権指導原則」では、企業はサプライチェーンに遡って(下請け企業も含めて)人権侵害の注意義務を負うことが課されていると強調しました。

最後に名城大学の渡辺俊三教授は、人間尊重の経営は世界に通用することに触れ、海外移転し、適用させ、現地化するモデルを提唱しました。