活動報告

平和を考える連続学習会―第4講(9月26日)

なぜ平和問題を考えるのか

田山 謙堂氏  (株)千代田エネルギー相談役(中同協顧問)

歴史に学び、平和を自らの問題として考える

歴史に学び、平和を自らの問題として考える

日本が戦争へと突入した背景を学ぶ

政策委員会主催の「平和を考える連続学習会」の第4講が、30名の参加で開催されました。

「同友会はなぜ平和の問題を考えるのか」をテーマに行われた今回は、報告者に中同協顧問で、千代田エネルギー相談役の田山謙堂氏を迎え、当時を知る中小企業家の視点から、(1)日本が15年戦争・太平洋戦争に突入した背景、(2)戦後復興と同友会の創立、(3)現在の情勢下における平和の問題、(4)同友会に何が期待されるかについて、幅広くご報告いただきました。

田山氏は冒頭、戦後に生まれた国民が戦争の真実を知るためには、なぜ日本は戦争に向かったのか、なぜ戦争をする国となってしまったのかを歴史から学ばなければならないと強調。その上で、当時を伝えるさまざまな文献を、戦争体験者として、また中小企業家の見地から読み解きつつ、日本が先の大戦に突入した最大の要因を、国民自身が「真実を見抜く力」を持たなかったことに求めます。歴史的事実を学び、自らの歴史観をどう築くのかが、今の国民には求められていることを指摘しました。

国の重大な局面では議論を尽くすこと

反面、同友会運動の観点からは、同友会が単に金儲けを追求するのでなく、地域の発展を追求する団体という認識が広がっているにも関わらず、とりわけ、昨年からの平和安全法制、日本国憲法を巡る国民的議論など、国を大きく変化させようとする局面に際しても、同友会内で十分な議論が行われていないことに強い懸念を示します。

何かを決めるのではなく、さまざまな価値観や背景を持つ会員同士が、互いに自らの立場を明らかにした上で、共通の土台である同友会理念に基づいた議論を胸襟を開いて行うことの大切さを強調しました。

最後に豊田副代表理事より、同友会創立時から最も大切にしてきた「民主」は、その考え方を守るだけでなく自ら実践し続けなければ守られるものではないこと、そのためにも先入観を捨て去り、そして誤解を恐れず互いに議論をし合おうとの呼びかけがなされ、学習会のまとめとされました。