学生と経営者が双方に学び合う
~リアルとオンラインを活用して
コロナ禍で大学は
愛知同友会は中小企業の魅力や働く喜びを若者に伝えるため、インターンシップや学校との懇談会、合同企業説明会、講義への講師派遣など、多様な取り組みを長年にわたって続けています。
今年度前期は67の講義、のべ41名が大学へ出向き報告をする予定でしたが、コロナ禍によりほとんどの講義で派遣の取り止めや日程変更を余儀なくされました。そのなかでも、なんとかして中小企業家の声を学生へ直接届けたいという試みが見られました。
若者の発想を参考に
愛知みずほ大学の「インターンシップⅡ」では、同大学がある瑞穂区に会社がある東海ECの石井元博氏、美里花き流通グループの櫛田篤弘氏が参加。石井氏は「瑞穂区での新規事業」、櫛田氏は「二十代に花を買ってもらうためには」を課題に出し、学生は約1カ月の間チームで議論を重ね、発表会を迎えました。
各チームの若者目線で考えられた新しい発想に、発表会に参加した石井氏と櫛田氏は、とても感心した様子で聞き入っていました。最後に両氏から、発表で最も優れているチームに粗品をプレゼントするサプライズもあり、表彰された学生は嬉しそうな様子を見せていました。
形を変えて声を届ける
愛知東邦大学の「地域ビジネス特講Ⅳ」は、会員が2週にわたって講義をする予定でしたが、コロナ禍で相次いで派遣が取り止めになりました。なんとかして経営者の生の声を聞かせたいということで、本来は7月に講義を行う予定だった後藤伸氏(リクラス)と佐々木一道氏(十一屋工業)の会社を教授と学生が訪問、インタビュー形式で動画を制作し、報告資料とともに学生へ配信しました。
その他にも、昨年のフォーラム報告集をテキストにしてもらい、学生からの感想レポートを読んだ分科会の報告者が励まされたこともありました。
形は変わりましたが、中小企業の声や働くことについて学生へ伝えられたのは、双方にとって有益なことだったのではないかと思います。今後も、教育機関と協力しながら、中小企業の魅力を伝えていけるよう努めていきます。