活動報告

どうゆうき

▼新型コロナウイルスにより、観光業である弊社は昨年春先に休業を余儀なくされました。当地(日間賀島)に足を運んで景色や美味しい料理を楽しんでいただくことが仕事の私たちにとって、対面が制限される状況は思いもよらないことでした

▼休業を決めた時は社員とその家族の生活を守ることを考え、資金調達に走り、無駄をなくし、状況の回復を待つつもりでした。当初は社員の収入確保が経営者の責任だと思っていましたが、仕事のない日が続き、社員の精神状態が不安定になり、先の見えない不安が高まっていきました。そこで雇用調整助成金の研修制度を利用し、再開時に休業前よりも質の高い料理とおもてなしを提供できるように研修会を開催したところ、明るい笑い声が少しずつ戻ってきました。お客様や取引業者、同僚に喜んでもらえる、人が働く喜びを改めて感じた瞬間でした

▼コロナによる変化は多様な価値観を生み、個々人の感じ方や主義主張にも影響を与えています。多様性が認められる好機ですが、自分勝手な主張や他を思いやれない言動も散見され、こんな時こそ同友会理念を実践する私たち中小企業家の発信が大切だと思います

▼量から付加価値へ、遠距離から近距離へ、システムから想いへ。地域や仲間を大切にする中小企業家だからこそできるビジネスが、大きな価値を生む時代になっていくと感じます。その実現には連携が必ず大きな力を発揮します。理念を持ち、企業実践を繰り返す中小企業家同士が有機的に結びつくことで、1社では成し得なかったことができるようになるはずです。

理事 中山 幸彦